PRACTICAL RECIPE

問い合わせの仕分けと返信下書きをAIに任せる

受信箱を上から順に開くのをやめます。問い合わせを渡すだけでAIが種類と急ぎ度で仕分け、返信の下書きまで用意するので、あなたは読んで直して送るだけです。

想定40難易度: 基礎費用: 手元のAIアプリの無料の範囲で完結します。問い合わせ管理サービスを新しく契約する必要はありません。1日の件数が数百件を超えてきたときだけ、専用サービスを検討してください。最終確認日:2026-08-15
COMPLETED IMAGE

完成イメージ

山積みの問い合わせをAIが種類ごとに仕分け、優先度の高い順に並べて返信の下書きまで用意されるまでの流れを示した図

上から順に開くのをやめる。急ぎの1件が、いちばん上に来ます。

朝いちばんに受信箱を開くと、未読が40件。上から順に開いていくと、いちばん怒っているお客様のメールが夕方に見つかる。この事故がなくなります。やることは、届いた問い合わせをまとめて渡して、仕分けを頼むだけ。新しい問い合わせ管理サービスを契約する必要はありません。

仕分けの精度を決めるのは、賢い道具ではなく分け方をどう言葉にしたかです。「よくある質問」「不具合の報告」「請求に関すること」「お叱り」。この4つを最初に決めておくだけで、当たり方がまったく変わります。分け方を決めるのは人、当てはめるのはAIです。

BEFORE YOU START

必要な知識

CSV

問い合わせの一覧を、種類や優先度の列がそろった表として扱うための形式です。

Level 1 教材へ

Markdown

返信のひな形を、見出しと箇条書きで整理して残しておくための書き方です。

Level 1 教材へ
SERVICES

必要な外部サービス

問い合わせの仕分けと返信下書きをAIに任せる で利用する外部サービスと費用
サービス名用途費用
手元のAIアプリ(相棒)問い合わせを読んで種類と優先度に仕分け、返信の下書きを用意する無料で試せる
無料の範囲で試せる。1日数百件を超えたときのみ専用サービスを検討
いま使っているメールソフトや問い合わせフォーム問い合わせの受け取りと、下書きを直したうえでの返信に使う条件により課金あり
すでに社内で使っているものをそのまま使うため、追加の契約は不要

始める前の安全確認

問い合わせの文面には、お客様の個人情報がそのまま入っています。

  • 氏名、メールアドレス、電話番号、住所、注文番号。仕分けに必要なのは本文の中身だけです。渡す前に連絡先の行を削るか、「お客様1」のような記号に置きかえます。
  • 自動返信は設定しません。 下書きはAI、送るのは人。この線を越えると、事実と違う回答や、状況を取り違えた文面がそのままお客様へ届きます。一度届いた誤答は、訂正しても信頼までは戻りません。
  • 金額、返金、契約の解除、賠償に関わる回答は、AIの下書きをそのまま使わないでください。社内で決まっている条件を人が確認したうえで書き直します。
  • お叱りの問い合わせは、仕分けの段階で必ず人へ回す設定にします。ここを機械に閉じさせると、事態が大きくなります。

ここだけは人間がやる

AIに任せない

読むのも、分けるのも、下書きを書くのもAIの仕事です。ただし次の4つは、あなたが決めてください。

  • 分け方と急ぎ度の基準 — 何を最優先にするかは、商売の中身を知っているあなたが決めます。
  • 渡してよい情報の線引き — 連絡先や注文番号を渡すか伏せるか。仕分けだけなら本文で足ります。
  • 返信内容の正しさ — 事実と違う回答が混ざっていないか。ここは必ず人が確かめます。
  • 送信の判断 — 送るのは人です。特に金額とお詫びが絡む文面は、あなたの承認なしに出しません。

まずは昨日ぶんの10件だけで試そう。自分がどう分けたかを覚えているうちにやると、仕分けの答え合わせがすぐできるよ!

6 STEPS

作り方

文面を書く作業はありません。あなたがやるのは、分け方を決めることと、送る前に読むことだけです。

  1. 直近の問い合わせを10件ほど集める

    昨日ぶんの問い合わせを10件ほど、テキストファイル1つにコピーします。1件ずつ「---」のような区切り線で分けておくだけで十分です。自分がどう分けたかを覚えている範囲を選ぶのがコツで、そうすればAIの仕分けが合っているかをその場で確かめられます。

  2. 種類の分け方と、急ぎ度の基準を決める

    ここだけは人が決めます。種類は3〜5個まで。多くしすぎると当たらなくなります。急ぎ度は「今日中に返す」「明日まででよい」「調べてから返す」の3段でまず十分です。迷ったら「うちの問い合わせを分けるとしたら、どんな種類が考えられますか。私に質問しながら一緒に決めて」と相棒に相談してください。分け方が決まったら、渡す前に連絡先を伏せます。

  3. 仕分けてもらう

    ここがこのレシピの心臓です。分け方と急ぎ度の基準を伝えるだけで、読み取りも仕分けも並べ替えもAIが引き受けます。

    問い合わせを仕分けてもらう指示文
    貼りつけた問い合わせを読んで、種類と急ぎ度で仕分けてください。
    
    私は非エンジニアです。仕分けの作業は私にさせず、あなたが行ってください。
    
    種類は次の4つに分けてください。
    - よくある質問(使い方・手続きの案内で答えられるもの)
    - 不具合の報告
    - 請求や支払いに関すること
    - お叱り・強い不満
    
    急ぎ度は次の3段にしてください。
    - 今日中に返す
    - 明日まででよい
    - 調べてから返す
    
    出してほしいもの:
    - 1件1行の表(番号・種類・急ぎ度・要点1行・そう判断した理由1行)
    - 急ぎ度が高い順に並べる
    
    守ってほしいこと:
    - 「お叱り・強い不満」に入れたものは、急ぎ度を必ず「今日中に返す」にする
    - 判断に迷ったものは、勝手に決めずに「要確認」と書く
    - 返信はまだ書かなくて構いません
    
    (ここに、問い合わせの本文をまとめて貼る)

  4. 自分の感覚と突き合わせて、分け方を直す

    出てきた一覧を見て、自分ならどう分けたかと比べてください。ずれていたら「3番はお叱りではなく不具合の報告です。どこを見てそう判断したか教えて」と伝えます。理由が返ってくるので、それをもとに「今後は返金の話が出たら請求に入れて」のように基準を足していきます。2〜3往復で、実務で使える精度になります。

  5. よくある質問の返信の下書きを用意させる

    仕分けが安定したら、件数がいちばん多い種類の下書きを作らせます。ここを用意しておくだけで、返信にかかる時間が半分以下になります。下書きは3種類ほどで十分です。送るのは人、という線は動かしません。

    よくある質問への返信の下書きを用意してもらう指示文
    「よくある質問」に分類した問い合わせのうち、件数が多いものから3つ選んで、返信の下書きを作ってください。
    
    守ってほしいこと:
    - 宛名・注文番号・日付は「(ここに入れる)」と空欄にしておき、勝手に埋めない
    - 事実が確認できないことは書かず、「確認のうえご連絡します」と書く
    - 金額・返金・契約の解除に触れる内容は、下書きを作らず「人が書く」と印をつける
    - 8行以内で、やわらかく、結論を先に書く
    - 送信は私が行います。あなたは下書きまでにしてください

  6. 毎朝の型にして、下書きを育てる

    「昨日ぶんの問い合わせを仕分けて、急ぎ度の高い順に並べて」。この一言を毎朝の型にします。返信を送るたびに「いまの返信を、次から使える下書きとして保存する形に整えて」と頼めば、ひな形が少しずつ増えていきます。ここまで来たら、このレシピは完了です。

AIへの頼み方例

頼み方に正解はありません。次の文はどれもそのまま貼って使えます。連絡先は伏せた形のままで大丈夫です。

  • 貼りつけた問い合わせを、種類と急ぎ度で仕分けて。1件1行の表にして、急ぎの順に並べてください。

    いちばん短い頼み方
  • うちの問い合わせを分けるとしたら、どんな種類が考えられますか。私に質問しながら、3〜5個に絞って一緒に決めてください。

    分け方を決めたい
  • 3番はお叱りではなく不具合の報告です。どこを見てそう判断したか教えて。次から間違えないように基準を1行で足してください。

    仕分けがずれたとき
  • この問い合わせへの返信の下書きを作って。事実が確認できないことは書かず、結論を先に、8行以内でお願いします。

    返信を用意したい
  • この返信、少し冷たく読めます。お客様の困っている状況に触れてから本題に入る形に整えてください。

    言い方を整えたい

AIにこう聞いてみよう

準備はいらないよ。昨日ぶんの問い合わせを10件コピーして、下の文といっしょに貼るだけ。分け方を決めるところから一緒にやろう!
AIへ入力する指示
たまった問い合わせを、種類と急ぎ度で仕分けたいです。連絡先は伏せてあります。

私は非エンジニアです。次の順で進めてください。
1. まず、私に3つほど質問して、問い合わせの分け方(3〜5個)と急ぎ度の基準を一緒に決める
2. 次に、貼りつけた問い合わせを1件1行の表に仕分ける(種類・急ぎ度・要点・判断の理由)
3. 強い不満やお叱りは、必ず「今日中に返す」に入れる
4. 返信の下書きは、私が「進めて」と言ってから作る

(ここに、問い合わせの本文をまとめて貼る)

仕分けが自分の感覚とずれたら「そう判断した理由を教えて」と聞くのがいちばんの近道です。理由さえ分かれば基準を足せます。

10件が回れば、あとは同じ言い方の繰り返し。次はよくある質問集づくりでも、担当への振り分けでも、好きなところへ広げていけるよ!

GOAL CHECK

完成条件チェックリスト

完成条件

完成条件 6件のうち 0件を達成

チェック状態はこのページを開いている間だけ保持されます。