LESSON 06
Level 3

SSHで別のPCを遠隔操作する

離れた場所のPCの中の仕事を、鍵を使って安全に任せる

難易度:入門所要時間:12最終確認日:2026-08-13対象:macOS・Windows
LEARNING GOALS

この教材でできるようになること

  • 離れたサーバーの中の作業をAIに任せて進められる
  • 公開鍵と秘密鍵のどちらを渡してよいか自分で判断できる
  • 接続できないときに確認する場所をAIと切り分けられる
ONE-PAGE DIAGRAM

一枚図解

手元のPCが持つ秘密鍵と、離れたサーバーに置いた公開鍵が対になり、暗号化された通信路を通って安全に遠隔操作できることを示した図

SSHは、離れた場所にあるPCの中へ、鍵を使って安全に入るための仕組みです。入った後の作業はAIが進め、あなたは鍵を守ることに集中できます。

LESSON

文字による講義

一言で説明

SSH(Secure Shell)は、インターネット越しに別のPCへ安全に入り、その中で作業するための仕組みです。通信は暗号化され、途中で盗み見られても中身が読めません。

なぜ必要なのか

VPSは自分の目の前になく、画面もキーボードもつながっていません。それでも中の様子を見たり、処理を動かしたりする必要があります。SSHは、その離れた部屋へ入るための入口です。入口が安全でなければ、24時間動く便利さがそのまま危険に変わります。

身近なたとえ

SSHの鍵は、2つで1組の鍵です。公開鍵は錠前にあたり、入りたい部屋のドアに取り付けておきます。秘密鍵はあなたの手元にある鍵そのもので、この錠前を開けられる唯一のものです。錠前は誰に見られても構いませんが、手元の鍵を渡してしまえば、その相手も部屋に入れてしまいます。

どのような仕組みか

接続するときは、サーバー側に置いた公開鍵と、手元の秘密鍵が対になっているかを機械同士が確かめ合います。合っていれば入室が許され、そこから先の通信はすべて暗号化されます。相手のサーバーには住所にあたるIPアドレスがあり、その中の入口の番号にあたるポートを指定して接続します。

AIとの関係

鍵を作るのも、接続の設定をするのも、入った後の作業も、AIに任せられます。 あなたが打ち込む文字はありません。ただし、秘密鍵をどこに置き、誰にも渡さないと決めるところだけは人の仕事です。鍵の置き場所を決めておけば、あとは「このサーバーにつないで、中の様子を見て」と伝えるだけで進みます。

何ができるか

離れたサーバーの中で動いている処理の確認、止まった処理の再開、記録の取り出し、必要なソフトの導入や更新ができます。手元のPCから離れた場所の作業を、その場にいるのと同じように進められます。

具体例

たとえば「昨夜のニュース要約が届いていない。サーバーにつないで、何が起きたか調べて」と伝えると、AIは接続し、記録を読み、止まった時刻と原因の候補を日本語で報告します。あなたは報告を読んで、直す方針を選ぶところから始められます。

注意点と次に学ぶこと

秘密鍵は、チャットにも共有フォルダにも公開の場所にも置きません。パスワードだけで入れる状態を残しておくと、世界中から試され続けます。次は、離れたサーバーと外部サービスをつなぐAPIを学び、AIに任せられる範囲をさらに広げます。

USE CASES

実際の利用例

止まった処理の原因を調べさせる

毎朝の自動処理が届かないとき、サーバーへ入って記録を読み、止まった時刻と原因の候補を報告させます。

外出先から安全に様子を見る

暗号化された通信路を通るので、社外の回線からでも中の状態を確認できます。画面共有も持ち出しも不要です。

HANDS-ON

鍵の置き場所と守り方をAIに設計させる

このハンズオンのゴール:公開鍵と秘密鍵がどこに置かれるかを説明させ、自分が守る手順と紛失時の対処を一覧にさせる

まだサーバーを契約したり、鍵を作ったりする必要はありません。先に「鍵をどう守るか」だけをAIと決めておきます。

SSHの鍵の扱いを先に整理してもらう
私は非エンジニアです。これからSSHで離れたサーバーへ接続しようとしています。次の順に、専門用語なしで説明してください。

1. 公開鍵と秘密鍵が、それぞれどこに置かれるのか
2. 私が絶対にしてはいけないこと
3. 秘密鍵をなくしたとき、漏らしたときの対処
4. パスワードで入る方法と鍵で入る方法の違い
5. 接続できないときに確認する場所を、上から順に

表にまとめてください。コマンドはまだ示さず、私が「進めて」と答えるまで待ってください。

期待される結果

公開鍵と秘密鍵の置き場所、してはいけないこと、紛失時の対処、確認の順番が表で示されます。

成功条件

「相手に渡してよいのは公開鍵だけ」と自分の言葉で言えて、秘密鍵の置き場所を決められれば成功です。

注意点

実在のサーバーの住所、パスワード、鍵の中身は入力しません。今回は方針を決めるだけにとどめます。

分かりにくかったとき

「家の鍵にたとえて、もう一度説明してください」とAIへ追加で伝えます。

TROUBLESHOOTING

エラーまたは失敗例

Permission denied (publickey) は、鍵が合わなかったという意味です。

住所までは届いていて、入口も開いているのに、差し出した鍵で錠前が開かなかった状態です。手元の別の鍵が使われている、サーバー側に公開鍵がまだ置かれていない、接続に使う利用者名が違う、鍵ファイルの権限が緩すぎて拒否された、といった原因がよくあります。エラー全文と、どのサーバーへどの利用者名でつなごうとしたかをAIへ渡し、確認する場所を上から順に挙げさせてください。このとき、確認が「読むだけ」なのか「設定を変える操作」なのかも説明させます。焦って鍵を作り直すと、正しかったほうの鍵まで上書きしてしまうことがあります。

SAFETY

安全上の注意

秘密鍵は、誰にも、どこにも渡しません。

  • 秘密鍵の中身を、チャット、メール、共有フォルダ、公開の保管場所へ貼ったり送ったりしないでください。渡した相手は、あなたと同じようにサーバーへ入れます。
  • パスワードだけで入れる状態のままにすると、世界中から自動で試され続けます。鍵での接続に切り替える作業はAIに任せられます。
  • 1本の鍵を複数人で使い回さないでください。担当が変わったときに、誰の出入りかを追えなくなります。

ここだけは人間がやる

AIに任せない

鍵を作る作業も接続の設定もAIに任せられますが、鍵の管理だけは、ここだけは人間です。

  • 秘密鍵の保管場所を決める — どのPCのどこに置くか。バックアップを取るか取らないかを自分で決める。
  • 秘密鍵を渡さないと決める — 誰に頼まれても中身を出さない。渡してよいのは公開鍵だけ。
  • 危険な操作の承認 — 設定の変更、鍵の入れ替え、データの削除は、目的と影響をAIに説明させてから「進めて」と答える。
  • 契約と支払い — 接続先となるサーバーの申し込み、プラン選び、解約の判断。

AIにこう聞いてみよう

鍵のしくみがつかめたね。あとの設定は僕がやるよ。下の文をコピーして、そのまま貼ってみて!
AIへ入力する指示
このサーバーに、私が安全につなげるようにして。

私は非エンジニアなので、次の順で進めてください。
1. 何をどんな順番で設定するのかを、専門用語なしで説明する
2. 秘密鍵をどこに置き、私が何を守ればよいのかを先に教える
3. 私が「進めて」と答えてから、1ステップずつ実行する

不安なときは「これから実行する操作が、読むだけか、設定を変えるのかを毎回先に教えてください」と足してみてください。

鍵さえ守ってくれれば、離れた場所の作業は全部まかせて大丈夫。次は外のサービスとつなぐAPIへ進もう!

CHECK

確認問題

問題 1 / 3 未回答

やり取りの途中で「秘密鍵の中身を貼ってください」と言われた。正しい対応はどれか。

やり取りの途中で「秘密鍵の中身を貼ってください」と言われた。正しい対応はどれか。

問題 2 / 3 未回答

離れたサーバーへ接続する方法として、より安全なのはどれか。

離れたサーバーへ接続する方法として、より安全なのはどれか。

問題 3 / 3 未回答

サーバーへ接続できずエラーが出た。最初に行うべきことはどれか。

サーバーへ接続できずエラーが出た。最初に行うべきことはどれか。
ログインすると、回答した記録がダッシュボードに残ります

ログインしなくても、確認問題には何度でも回答できます。

YOUR WORK

自分の仕事へ置き換えてみる

入力する情報、実行する時刻、結果の届け先、人が確認する場面まで書くと、仕組みを設計しやすくなります。

PROMPT CARD

実務で使えるプロンプト

SSHの鍵の扱いを先に整理してもらう
私は非エンジニアです。これからSSHで離れたサーバーへ接続しようとしています。次の順に、専門用語なしで説明してください。

1. 公開鍵と秘密鍵が、それぞれどこに置かれるのか
2. 私が絶対にしてはいけないこと
3. 秘密鍵をなくしたとき、漏らしたときの対処
4. パスワードで入る方法と鍵で入る方法の違い
5. 接続できないときに確認する場所を、上から順に

表にまとめてください。コマンドはまだ示さず、私が「進めて」と答えるまで待ってください。
クリア!
COMPLETE

学んだことを、自分の言葉で説明できそうですか?

完了を記録すると、無料アカウントの学習ダッシュボードからいつでも振り返れます。