LESSON 07
Level 4

APIで外部サービスを操作する

AIが外部サービスへ注文を出すための窓口を知る

難易度:入門所要時間:15最終確認日:2026-08-14対象:macOS・Windows
LEARNING GOALS

この教材でできるようになること

  • APIから情報を取り出す小さなページ作りをAIに任せられる
  • 使いたいサービスにAPIがあるかの下調べをAIに任せられる
  • チャットやメールへ結果を届ける仕組みの設計をAIに任せられる
  • APIキーを実際に発行し、環境変数に置いて使うところまでAIに任せられる
ONE-PAGE DIAGRAM

一枚図解

注文カウンターのように、AIが決まった形式で依頼を出すと外部サービスの窓口が受け付け、結果が返ってくる流れを示した図

AIが決まった形式で依頼を出すと、外部サービスの窓口が受け付け、結果が返ってきます。人が画面を開いてコピーしなくても、機械同士で用が済みます。

LESSON

文字による講義

一言で説明

API(Application Programming Interface)は、あるサービスを人の画面操作ではなく、決められた形式の依頼で利用するための窓口です。

なぜ必要なのか

チャットへの通知も、表への転記も、人が画面を開いて貼り付けている限り、あなたが起きている時間しか進みません。窓口を使えば、AIやプログラムがあなたの代わりに同じ手続きを済ませられます。前のレッスンで用意した24時間動く場所と組み合わせると、寝ている間も仕事が進みます。

身近なたとえ

レストランの注文カウンターです。厨房へ入らなくても、決まった注文票を出せば料理が返ってきます。逆に、メニューに載っていない料理は頼めません。APIも同じで、提供元が公開した機能と範囲の中だけで使えます。

どのような仕組みか

依頼のことをリクエスト、返ってくる内容のことをレスポンスと呼びます。返答は多くの場合JSONという、機械が読みやすい形式で届きます。窓口を使うときは、会員証にあたるAPIキーの提示を求められるサービスが多く、誰の依頼かを見分けるために使われます。

AIとの関係

このレッスンで一番大切なのはここです。つなぐ作業は、全部AIに頼めます。 注文票の書き方も、返ってきた内容の読み取りも、鍵の置き場所の準備も、エラーが出たときの原因調べも、すべてAIの仕事です。あなたが決めるのは「どのサービスと、何をしたいか」だけで、窓口の作法を覚える必要はありません。

何ができるか

チャットへの通知送信、表計算への行追加、ニュースや天気の取得、長い文章の要約や翻訳の依頼などができます。複数の窓口をつなげれば、集める、まとめる、届けるまでを一続きにできます。

具体例

たとえば問い合わせフォームに届いた内容を受け取り、AIが要点を3行にまとめ、担当チャンネルへ送ります。担当者は画面を見張らなくても、必要な情報だけが手元に届きます。

注意点と次に学ぶこと

無料で使える範囲、短時間に呼び出せる回数の制限、取得したデータの扱い方は、サービスごとに決まっています。契約前の下調べもAIに頼めるので、先に条件を確かめてから作り始めてください。次は、出来事をきっかけに動かす方法と、決めた時刻に動かす方法、そして動いた記録の残し方を学びます。

USE CASES

実際の利用例

問い合わせをチャットへ届ける

フォームに届いた内容をAIが要約し、担当チャンネルへ送ります。画面を見張る担当者を置かなくて済みます。

集めた情報を表へためる

取得した数値や日付を、集計表へ1行ずつ追加します。転記のための手作業とコピーの間違いがなくなります。

HANDS-ON

鍵なしの窓口と、鍵ありの窓口を両方AIに使わせる

このハンズオンのゴール:PokeAPIでポケモンが出るページを作らせたあと、ResendのAPIキーを自分で発行して環境変数に置き、自分宛にメールが届くところまで確かめる

窓口の話は、一度自分で頼んでみるのが一番早く腹落ちします。ここではPokeAPIという、誰でも無料で試せる練習用の題材を使います。ポケモンの公式データを公開している窓口で、登録も鍵も費用もかかりません。使うのは、レベル0であなたのPCに入れた相棒です。

番号を入れたらポケモンが出るページを作ってもらう
PokeAPIという無料のAPIを使って、ポケモンの番号を入力するとそのポケモンの名前と画像が表示される小さなページを作って、私のPCで開いて見せてください。

作る前に、何を作るか・APIにどんなお願いを送るのかを専門用語なしで説明して、私が「進めて」と言ってから作ってください。

できあがったら、25と入れてピカチュウが出るところを一緒に確認させてください。そのあと、9999のような存在しない番号を入れるとどうなるかも見せてください。

期待される結果

先に「番号を送ると、その番号のデータが返ってくる」という説明があり、承認後にページができます。25でピカチュウ、1でフシギダネが表示されます。

成功条件

25と入れてピカチュウの名前と画像が出れば成功です。あなたのPCから、外の窓口へ実際に注文が届いた証拠になります。

注意点

練習用の題材なので、顧客情報や社内資料は一切使いません。作る場所は練習用のフォルダに限る、と相棒へ伝えておくと安心です。

分かりにくかったとき

「いま何をしているのかを、料理の注文にたとえて説明してください」と追加で伝えます。

メニューにない料理は頼めない、を目で見て確かめます。

9999のような存在しない番号を入れると、窓口は「そんな注文はありません」という意味のエラーを返します。これは壊れたのではなく、公開されている範囲の外を頼んだだけです。画面に出た文をそのまま相棒へ貼って「これはどういう意味ですか、どう直せばいいですか」と聞けば、番号が範囲外のときの案内文を出すところまでやってくれます。

ここまでは、鍵の要らない練習用の窓口でした。次は一段だけ上がって、APIキーを実際に発行して使うところまで体験します。題材はResendという、プログラムからメールを送るためのサービスです。無料の範囲(執筆時点で1日100通・月3,000通)で試せて、クレジットカードの登録も要りません。

最初の2つだけが、あなたの仕事です。Resendのサイトでアカウントを作り(メールアドレスだけで作れます)、API Keysのページで鍵を1つ発行します。画面のどこを押せばいいか分からなくなったら、見えている画面をそのまま相棒に貼って「どこを押せばいい?」と聞けば案内してくれます。発行された鍵が画面に表示されたら、そこから先は全部AIの仕事です。

APIキーを安全に置いて、自分宛にメールを送らせる
Resendというメール送信サービスで、APIキーを発行しました。これを使って、自分宛にメールを1通送る小さなアプリを作ってください。

1. まず、APIキーを「環境変数」という安全な置き場所に保存する方法を案内してください。鍵はチャットの本文には貼りません
2. 差出人は onboarding@resend.dev、宛先はResendに登録した私のメールアドレスにしてください
3. 件名は「AIからのはじめてのメール」、本文は「はじめての送信に成功しました」を含めてください
4. 送る前に、何が起きるかを一言で説明して、私が「進めて」と言ってから送ってください
5. 送れたら、受信箱に届いているかを一緒に確認してください

期待される結果

鍵の置き場所の案内、送る内容の説明、承認、送信の順に進みます。数十秒後、あなたの受信箱に「AIからのはじめてのメール」が届きます。

成功条件

自分の受信箱にメールが届けば成功です。あなたはいま、APIキーを発行し、安全な場所に置き、外部サービスの操作をAIに任せました。この一連が、実務でサービスをつなぐときの型そのものです。

注意点

ドメイン(独自の送信元アドレス)を持っていない間は、宛先にできるのはResendに登録した自分のアドレスだけです。裏を返せば、誤送信が起こりようのない練習環境ということです。

分かりにくかったとき

「環境変数って何ですか。鍵をそのまま書くのと何が違うのかを、金庫のたとえで説明してください」と追加で伝えます。

環境変数は、鍵を「書かずに使う」ための置き場所です。

鍵をプログラムの中へ直接書くと、記録や共有のたびに鍵ごと出回ってしまいます。環境変数という置き場所に入れておけば、プログラムには「置き場所の名前」だけを書けば済みます。用意も設定もAIに任せられるので、あなたは「鍵は環境変数に置いて」と一言添えるだけで十分です。

もし鍵をチャットや記録に貼ってしまったら、その鍵は使うのをやめて、Resendの画面から新しい鍵を発行し直します。作り直しは何度でも無料です。

ここまでできたら、実務への応用です。同じ考え方で、あなたが毎日使っているサービスにも窓口があるかを調べさせます。

つなげるかどうかをAIに下調べさせる
私は非エンジニアです。毎日の業務で使っているサービスと、AIをつなげられるかを知りたいです。

1. 次のサービスにAPIが用意されているかを調べてください: (ここにサービス名を書く)
2. 用意されている場合、無料で使える範囲と、超えたときの費用の目安を教えてください
3. つなぐと自動化できそうな仕事を3つ提案してください
4. 私がやる必要がある作業(登録、支払い、鍵の受け取り)だけを一覧にしてください

まだ設定や実行はしないでください。専門用語には短い言い換えを付けてください。

APIの有無、無料で使える範囲、任せられる仕事の候補、あなたがやる作業の一覧が順に示されます。つなげるかどうかの判断材料がそろい、任せたい仕事を1つ選べれば十分です。ここでは顧客情報や実際のAPIキーは入力せず、調べるところまでにとどめます。

TROUBLESHOOTING

エラーまたは失敗例

401 Unauthorized が出たら、鍵そのものより先に「どの鍵か」を確認します。

401 Unauthorized は、窓口が「あなたが誰か確認できません」と返している状態です。鍵が発行されていない、期限が切れている、別のサービス用の鍵を渡している、鍵は正しいが必要な権限が付いていない、といった原因が考えられます。エラーの全文と直前にやろうとしたことをそのままAIへ渡し、原因の候補と確認の順番を出させてください。鍵の中身そのものをチャットへ貼る必要はありません。同じ設定のまま何度も送り直すと、回数制限に引っかかることがあります。

SAFETY

安全上の注意

鍵、費用、相手の規約。この3つだけは先に決めてから、つなぎ始めます。

  • APIキーは会員証にあたる秘密情報です。チャット本文、公開の場所、共有資料へ貼らず、決められた保管場所へ置きます。
  • 無料枠を超えると従量課金になるサービスがあります。月にいくらまで使うかを先に決め、上限や通知の設定をAIに用意させます。
  • 取得したデータの再利用や転載が許されているかは、提供元の規約で決まります。判断に迷う点はAIに要約させ、あなたが読んで決めます。

ここだけは人間がやる

AIに任せない

つなぐ作業はAIに任せられますが、次の4つだけはあなたが自分で決めます。

  • 契約と支払い — サービスの申し込み、プラン選び、クレジットカードの登録。
  • APIキーの発行と保管場所の決定 — 鍵をどこに置くかを決めるのはあなたです。作業自体はAIに任せられます。
  • 費用の上限を決める — 月にいくらまで使うかを先に決め、超えたら止める合図を用意する。
  • 送信先の最終承認 — 誰に、どの内容が届くのかを人の目で確かめてから、本番へ切り替える。

AIにこう聞いてみよう

窓口の考え方がつかめたね。あとは僕につないでもらうだけだよ。下の文をコピーして、そのまま貼ってみて!
AIへ入力する指示
問い合わせフォームに投稿が来たら、Slackに要約つきで通知して。

私は非エンジニアなので、次の順で進めてください。
1. 何をどんな順番で作るのかを、専門用語なしで説明する
2. 登録、支払い、鍵の受け取りなど、私がやる必要がある作業だけを先に一覧にする
3. 私が「進めて」と答えてから、1ステップずつ実行する
4. 最初はテスト用の宛先へ1件だけ送って確認する

使っているチャットがSlackでなければ、そのサービス名に書き換えるだけで大丈夫です。対応していない場合は、AIが代わりの方法を提案してくれます。

次は、「出来事が起きたら動く」「決めた時刻に動く」「動いた記録を残す」の3点セットだよ。24時間の見張り番を組み立てよう!

CHECK

確認問題

問題 1 / 3 未回答

外部から本当に情報を取れるのかを、まず自分の目で確かめたい。最初の一歩として適切なものはどれか。

外部から本当に情報を取れるのかを、まず自分の目で確かめたい。最初の一歩として適切なものはどれか。

問題 2 / 3 未回答

AIから「APIキーを設定します」と言われました。あなたの対応として適切なものはどれか。

AIから「APIキーを設定します」と言われました。あなたの対応として適切なものはどれか。

問題 3 / 3 未回答

初めて外部サービスとつなぐときの進め方として、最も安全なものはどれか。

初めて外部サービスとつなぐときの進め方として、最も安全なものはどれか。
ログインすると、回答した記録がダッシュボードに残ります

ログインしなくても、確認問題には何度でも回答できます。

YOUR WORK

自分の仕事へ置き換えてみる

入力する情報、実行する時刻、結果の届け先、人が確認する場面まで書くと、仕組みを設計しやすくなります。

PROMPT CARD

実務で使えるプロンプト

つなげるかどうかをAIに下調べさせる
私は非エンジニアです。毎日の業務で使っているサービスと、AIをつなげられるかを知りたいです。

1. 次のサービスにAPIが用意されているかを調べてください: (ここにサービス名を書く)
2. 用意されている場合、無料で使える範囲と、超えたときの費用の目安を教えてください
3. つなぐと自動化できそうな仕事を3つ提案してください
4. 私がやる必要がある作業(登録、支払い、鍵の受け取り)だけを一覧にしてください

まだ設定や実行はしないでください。専門用語には短い言い換えを付けてください。
クリア!
COMPLETE

学んだことを、自分の言葉で説明できそうですか?

完了を記録すると、無料アカウントの学習ダッシュボードからいつでも振り返れます。

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