PRACTICAL RECIPE

見積・受発注・請求の下書きをAIに任せる

見積書づくりを丸ごと手放すのではありません。取引先名と単価を外したひな形と、今回の品目・数量・納期を渡すだけで、下書きはAIが組み立てます。金額を入れて完成させるのは、あなたです。

想定30難易度: 入門費用: 手元のAIアプリの無料の範囲だけで完結します。新しい見積ソフトや請求書サービスを契約する必要はありません。いま使っている表計算ソフトとフォルダのまま、今日から試せます。最終確認日:2026-08-16
COMPLETED IMAGE

完成イメージ

左が過去の見積を引っ張り出して一から手打ちしている机、右がひな形から出てきた見積書の下書き1枚。金額欄だけが空いている。ビフォーとアフターを並べた図

渡すのは、ひな形と今回の条件。返ってくるのは、右の1枚です。

「この前と似た案件の見積、どのファイルだったか」と過去のフォルダを探し、見つけたら開いて、品目を打ち直し、数量を直し、納期を直す。1件に30分。それが、ひな形と今回の条件を渡してひとこと頼むだけに変わります。見積ソフトの契約は要りません。使うのは、いま手元にあるAIアプリ1つだけです。

会社のデータとAI」では、見積書の「原文」は貼らない側に置いています。取引先名・単価・数量がそのまま入った紙は、外へ出すと取り返しがつかないからです。このレシピは、その線を守ったまま見積づくりを任せます。渡すのは原文ではなく、名前と単価を抜いた「ひな形」と、今回の条件だけ。 禁止されているのは原文を渡すことであって、見積書を作らせること自体ではありません。

BEFORE YOU START

必要な知識

CSV

品目・数量・単価を、行と列のそろった形でAIに渡すための書き方です。

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Markdown

できあがった下書きを、見出しと表で人にも読める形にしておく書き方です。

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SERVICES

必要な外部サービス

見積・受発注・請求の下書きをAIに任せる で利用する外部サービスと費用
サービス名用途費用
手元のAIアプリ(相棒)ひな形と今回の条件を読み、見積・注文請書・請求チェックの下書きを作る無料で試せる
無料の範囲で試せる。1日に何十件も回すようになってから上位プランを検討
表計算ソフト(ExcelやGoogleスプレッドシート)見積のひな形を置く場所と、できあがった下書きの確認に使う無料で試せる
無料のGoogleスプレッドシートで足りる。手元にExcelがあればそれで十分

始める前の安全確認

過去の見積を、そのままAIへ貼らないでください。

  • 見積書の原文には、取引先名・担当者名・その相手にだけ出している単価が入っています。これは外へ出ると取り返しがつかない情報です。渡す前に必ず、名前と金額を外した「ひな形」に作り替えます。
  • 原本のファイルは触らせません。必ず作業用のコピーを作り、コピーだけを開いて編集します。 ひな形づくりに失敗しても、原本が無事なら何度でもやり直せます。
  • 単価は、ひな形にも下書きにも入れません。金額を入れるのは、下書きが出てきたあと、あなたの手元だけです。値付けは会社の判断であって、AIに預けるものではありません。

ここだけは人間がやる

AIに任せない

ひな形から先の下書きづくりはAIの仕事です。それでも次の4つだけは、あなたが決めてください。

  • 単価と値引き — いくらで出すかは、相手との関係と原価を知っているあなたにしか決められません。
  • 納期の約束 — 実際に間に合うかどうかは、在庫と職人の手を見て決めることです。
  • 数量と品目の最終確認 — 下書きの行が1つ抜けていないか、単位が「本」か「箱」か。ここは目で見ます。
  • 社外へ出す前の承認 — 見積書も請求書も、あなたが目を通してから送ります。

いきなり進行中の案件じゃなくて大丈夫! すでに出し終わった見積を1件選ぼう。答え合わせができるから、頼み方が合っているかすぐ分かるよ。

6 STEPS

作り方

書式を組み直す作業はありません。あなたがやるのは、ひな形を1枚だけ用意することと、返ってきた下書きに金額を入れることだけです。

  1. 過去の見積を1件選び、作業用のコピーを作る

    すでに出し終わった見積を1件選びます。うまくいった案件、よく出す品目が入っているものがおすすめです。デスクトップに「見積の下書き」というフォルダを作り、その1件のコピーだけを入れます。原本はいつもの場所に置いたままにしてください。ここで入れるのは1件だけです。フォルダごと渡す必要はありません。

  2. 取引先名と単価を外して「ひな形」にする

    ここがこのレシピでいちばん大事な工程です。コピーを開いて、次の3つを消します。取引先の会社名と担当者名単価と合計金額先方の住所や連絡先。品目名・単位・数量・納期・備考の言い回し・表の並びは、そのまま残します。残したところが、あなたの会社の見積の「型」です。

    どこを消せばいいか迷ったら、ひな形にする前の判断だけをAIに相談できます。ファイルを渡さず、列の名前だけを打って聞くのが安全です。

    どこを消せばひな形になるか相談する指示文
    うちの見積書には、次の欄があります。
    
    (ここに、見積書の欄の名前だけを並べて書く。例: 日付/宛先/件名/品目/数量/単位/単価/金額/納期/備考)
    
    このうち、AIに渡すと取り返しがつかなくなる欄はどれですか。
    私は従業員数名の小さな会社の代表で、社内に情報システムの担当者はいません。判断するのは私です。
    
    次の3つに分けて、理由を1行ずつ添えて教えてください。
    1. 消してからでないと渡せない欄
    2. 「A社」「担当B」のように置き換えれば渡せる欄
    3. そのまま渡してよい欄
    
    ファイルはまだ渡していません。この一覧だけを見て答えてください。

    消し終わったら「見積ひな形.xlsx」のような名前で保存します。これが今後ずっと使える資産で、作るのはこの1回だけです。

  3. 今回の条件を渡して、下書きを作ってもらう

    ここがこのレシピの心臓です。ひな形を渡し、今回の品目・数量・納期を伝えるだけ。打ち直しも書式合わせもAIが引き受けます。単価は伝えません。 金額の列は空のまま返してもらいます。

    ひな形と今回の条件から見積の下書きを作ってもらう指示文
    「見積の下書き」フォルダにある「見積ひな形」を読んで、今回の案件の見積書の下書きを作ってください。
    
    私は非エンジニアです。関数やコードは私に書かせず、あなたが用意してください。
    
    今回の条件:
    - 品目と数量:(ここに、品目と数量を箇条書きで書く)
    - 希望納期:(ここに、日付や「今月末」などを書く)
    - 特記事項:(ここに、分納・現場搬入など、あれば書く)
    
    守ってほしいこと:
    - 単価と金額の欄は、私が後で入れるので空のままにする
    - 宛先と担当者名は「(宛先)」「(担当)」のまま空けておく
    - ひな形にある欄・並び・言い回しは変えない
    - 数量の単位(本・箱・平方メートルなど)は、ひな形と同じ書き方にそろえる
    - 判断に迷った行は勝手に決めず、最後に「確認したいこと」としてまとめる
    
    まず、どういう下書きにするかの方針を説明してください。私が「進めて」と答えるまで、作り始めないでください。

  4. 単価を入れて、あなたが仕上げる

    返ってきた下書きを開いて、空いている単価の列を埋めます。ここは5分もかかりません。打ち直しが終わっているぶんだけ、まるごと時間が浮いています。

    見るのは3点だけです。品目の行が抜けていないか数量と単位が合っているか納期が実際に守れるか。「確認したいこと」に挙がった行は、必ず自分で判断します。宛先を入れて、金額を入れて、印刷すれば、そのまま出せる見積書です。

  5. 受注が決まったら、控えの下書きも続けて作らせる

    見積が通ったら、同じ会話の続きで注文請書や受注控えを頼めます。内容はさっき作った見積と同じなので、AIは並べ替えるだけで済みます。ここでも金額の扱いは同じで、単価はあなたが入れます。

    受注が決まったあとの控えを作ってもらう指示文
    さきほどの見積の下書きが、そのまま受注になりました。
    同じ内容で、注文請書(受注の控え)の下書きを作ってください。
    
    守ってほしいこと:
    - 品目・数量・単位・納期は、さきほどの見積と1行ずつ突き合わせて、同じにする
    - 金額の欄は空のままにする(私が入れます)
    - 見積と食い違っている点があれば、直す前に一覧で教えてください
    - 社内で控えとして残す前提なので、日付と件名が分かる書き方にする

  6. 請求書が正しいかを確かめさせ、指示文を保存する

    月末には、出した見積と実際の請求が合っているかを確かめます。ここもAIが得意な作業です。AIが出すのは候補であって結論ではありません。「これは追加分」「これは値引き」と決めるのは、あなたの仕事です。

    見積と請求の食い違いを洗い出してもらう指示文
    さきほどの見積の内容と、これから渡す請求の内容を突き合わせてください。
    
    次の3つに分けて、表の形で出してください。
    1. 見積にあるのに請求に入っていないもの
    2. 数量や単位が一致しないもの(見積の値と請求の値を並べる)
    3. 見積に無いのに請求に入っているもの
    
    守ってほしいこと:
    - 1件ごとに、なぜそう判断したかを1行で添える
    - 確信が持てないものは「要確認」と正直に書き、勝手に結論を出さない
    - 金額の単位や税の扱いで迷ったら、私に質問してください

    最後に「いまの手順を、次の案件でそのまま使えるように1つの指示文にまとめて」と頼めば、清書して返してくれます。ダッシュボードの保存したプロンプトへ置いておけば、次からは貼るだけです。ここまで来たら、このレシピは完了です。

AIへの頼み方例

頼み方に正解はありません。次の文はどれもそのまま貼って使えます。自分の商売に近いものを選んでください。

  • このひな形を使って、次の条件で見積書の下書きを作って。単価と宛先の欄は空のままにしてください。

    いちばん短い頼み方
  • 見積書からAIに渡してはいけない欄を教えて。私が消すべき欄を、理由つきで一覧にしてください。ファイルはまだ渡しません。

    ひな形をまだ作っていないとき
  • この現場の必要数量をメモから拾って、品目ごとに1行ずつの表にして。単位はひな形と同じ書き方にそろえてください。

    品目が多くて打つのが大変
  • この見積の備考欄を、取引先に失礼のない書き方に直して。案を3つ出して、違いを1行ずつ説明してください。

    言い回しを整えたいとき
  • 見積と請求を突き合わせて、数量が合っていないものを一覧にして。確信が持てないものは「要確認」と正直に書いてください。

    請求の食い違いを探したい

AIにこう聞いてみよう

準備はいらないよ。すでに出し終わった見積を1件思い浮かべて、下の文を貼るだけ。どこを消すかを決めるところから一緒にやろう!
AIへ入力する指示
「(自分の商売の名前)」の見積書づくりを、AIに任せられる形にしたいです。手元に、過去に出した見積のファイルがあります。

私は非エンジニアで、従業員数名の会社の代表です。社内に情報システムの担当者はいないので、決めるのは私です。関数やコードは私に書かせず、あなたが用意してください。次の順で進めてください。
1. まず、見積書のうちAIに渡してよくない欄(取引先名・単価など)の見分け方を教える
2. 次に、それを消した「ひな形」の作り方を、私の手元の操作として順に示す
3. そのあと、今回の案件の条件を私に3つほど質問しながら聞き取る
4. 最後に、単価の欄を空けたまま下書きを作り、私が金額を入れる手順を示す

(ここに、過去の見積ファイルの場所を書く)

返ってきた説明が難しかったら「専門用語を使わず、たとえ話で説明してください」と足すと、ちょうどいい深さに戻せます。

ひな形が1枚できたら、あとは同じ言い方の繰り返し。次は注文請書でも、請求書の確かめでも、書類まわりをまるごと軽くしていけるよ!

GOAL CHECK

完成条件チェックリスト

完成条件

完成条件 7件のうち 0件を達成

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