LESSON 11
Level 8

自分の仕事を自動化する(卒業制作)

自分の仕事を1つ選び、工程に分けてAIに任せきる

難易度:入門所要時間:45最終確認日:2026-08-14対象:macOS・Windows
LEARNING GOALS

この教材でできるようになること

  • 自分の面倒な仕事を1つ選び、工程への分解をAIに任せられる
  • AIに任せる工程と自分が確認する工程の線引きを決められる
  • 小さな試作か実装計画づくりまでをAIと進められる
  • 任せた仕組みを自分の言葉で説明し、次の一歩を決められる
ONE-PAGE DIAGRAM

一枚図解

仕事を工程に分解し、分けた工程をAIに任せ、最後に人間が確認して承認するという卒業制作の3段階を示した図

自分の面倒な仕事を1つ選び、工程に分けて、AIに任せる工程と自分が確認する工程に色分けします。あとは小さく試して、自分の言葉で説明できれば卒業です。

LESSON

文字による講義

一言で説明

卒業制作は、あなたの仕事を1つだけ選んで、その仕事のやり方をAIと一緒に設計し直すことです。

なぜ必要なのか

ここまでのレッスンで、任せられる範囲は十分に広がりました。ただし、知っているだけでは仕事は変わりません。この教材の修了は「全部読んだこと」ではなく、「AIに仕事を1つ任せられたこと」で決まります。 それを確かめる場所が、この卒業制作です。ここを通り抜けた瞬間が、あなたにとっての区切りになります。

身近なたとえ

新しく入った有能なスタッフに、担当をひとつ引き継ぐ場面に似ています。いきなり全部を渡すのではなく、まず仕事の流れを一緒に書き出し、「ここまではあなたに任せる」「ここは私が最後に見る」と線を引きます。引き継ぎの説明文を書くのも、その人自身にやってもらえばいい。あなたがやるのは、線を引くことと、最後にうなずくことだけです。

どのような仕組みか

卒業制作は4つの段階でできています。

  1. マイ課題を選ぶ — 自分の面倒な仕事を1つ選びます。ここで初めて選べばよく、これまでのレッスンで決めておく必要はありませんでした。
  2. 工程に分解する — その仕事がどんな流れでできているかを書き出し、AIに任せる工程と、自分が確認する工程に分けます。
  3. 小さく試す、または計画を仕上げる — 1工程だけ動かしてみます。サーバーの契約や外部サービスの登録まで進まなくても構いません。AIと実装計画を完成させた時点で、卒業制作は完了です。
  4. 自分の言葉で説明する — 何が自動になり、何を自分が見るのかを、人に説明できる状態にします。

AIとの関係

分解も、設計も、計画書づくりも、説明の原稿づくりも、すべてAIの仕事です。あなたは頼み方だけ知っていれば足ります。ここまで学んできたことを、たった3つに畳むとこうなります。

  • 目的を言う — 「要約して」ではなく「次に私が何をすべきかを明確にして」。本当に達成したいことを伝えます。
  • 情報を全部渡す — 整理してから渡す必要はありません。関係しそうな資料はフォルダごと渡し、「この中のどこかにある」と言えば、探すのはAIの仕事です。
  • 使いみちを伝える — 「誰に出すものか」を言うほうが、細かい形式の指示より効きます。社内共有用なのか、顧客提出用なのかで、出てくるものが変わります。

この3つは、卒業制作のあいだ何度も効いてきます。

何ができるか

毎朝の情報収集と要約と通知、週次報告のたたき台づくり、問い合わせの振り分け、定例の集計と共有。どれも「集める」「まとめる」「届ける」の組み合わせでできています。この形に当てはまる仕事なら、同じやり方で任せられます。

具体例

課題が思いつかない場合は、次の例題をそのままなぞって構いません。

例題: 毎朝、必要な情報を集め、AIが要約してメールまたはSlackへ送る仕組みを設計する

この例題は、実践レシピ「毎朝ニュース要約AI」と同じ構造です。まず例題で流れをつかんでから、自分の仕事に置きかえても構いません。順番はどちらでも大丈夫です。

注意点と次に学ぶこと

大きな仕事を選ばないでください。「全社の申請業務をなくす」ではなく「毎週月曜に集めている数字を自動で集める」くらいがちょうどよい大きさです。小さく終わらせるほど、次の課題に進みやすくなります。卒業制作を終えたら、このあと案内する自社AI活用診断で、次にどの仕事を任せるかを決めましょう。

USE CASES

実際の利用例

毎朝の情報収集を任せる

決めた情報源を毎朝集め、要点だけにまとめて、始業前にメールやチャットへ届けます。読む時間だけが残ります。

週次報告のたたき台を任せる

今週の記録を集めて草案にまとめさせ、あなたは中身を確かめて直すだけにします。白紙から書く時間がなくなります。

AIへの頼み方例

卒業制作といっても、書くのも設計するのもAIです。次の文をそのまま貼るところから始めてください。

  • 私の仕事のうち、AIに任せると効果が大きそうなものを5つ挙げて。毎週発生していて手順が決まっているものを優先してください。私の仕事内容を知るために、先に質問を3つしてください。

    課題が決まらないとき
  • 私の週次報告の仕事を工程に分解して、AIに任せられる工程と私が確認する工程に分けて。表の形で、分けた理由も1行ずつ添えてください。

    工程に分けてもらう
  • この工程のうち、いちばん小さく試せるものを1つ選んで。まず1工程だけ動かす手順を、非エンジニアにも分かる言葉で示してください。

    小さく試す順番を決める
  • サーバーの契約はまだしません。この仕組みの実装計画を、必要なもの、手順、費用の目安、危ないところが分かる形でまとめてください。

    設計だけで仕上げる
  • いま設計した仕組みを、3分で説明するための原稿にして。専門用語は使わず、何が自動になって何を私が見るのかが伝わるようにしてください。

    自分の言葉にする
HANDS-ON

マイ課題の工程分解をAIに頼む

このハンズオンのゴール:自分で選んだ仕事を工程に分け、AIに任せられる工程と自分が確認する工程に分けた一覧を作らせ、最初に試す1工程を決める

いよいよ、あなたの仕事を渡します。とはいえ最初にやるのは、仕事を工程に分けてもらうことだけです。まだ何も作りません。

私の仕事を工程に分解してもらう
私の「(仕事の名前)」という仕事を工程に分解して、AIに任せられる工程と、私が確認する工程に分けてください。

私は非エンジニアです。次の順で進めてください。

1. この仕事がどんな流れでできているか、工程を順番に並べる
2. 各工程を「AIに任せられる」「私が確認する」「まだ判断できない」の3つに分ける
3. 分けた理由を、専門用語なしで1行ずつ添える
4. いちばん小さく試せる工程を1つだけ選び、その理由を説明する
5. 私の状況を知るために、必要なら質問を3つまでしてください

仕事の説明が足りなければ、勝手に決めずに聞いてください。

期待される結果

工程の一覧と、任せる工程と確認する工程の色分け、そして最初に試す1工程の提案が返ってきます。

成功条件

「AIに任せる工程」と「自分が確認する工程」を自分の言葉で言えて、最初に試す1工程を選べれば成功です。

注意点

顧客名や金額などの実データは貼りません。「取引先の一覧を見て集計する仕事」といった説明で十分です。

分かりにくかったとき

「工程をもっと細かく分けて、それぞれ1文で説明してください」とAIへ追加で伝えます。

TROUBLESHOOTING

エラーまたは失敗例

選んだ課題が大きすぎて、話が前に進まなくなったとき。

工程が20個も並び、どこから手を付けるか決められない。これは失敗ではなく、選んだ範囲が広すぎるだけのサインです。「この仕事を、1週間で試せる大きさに切り分けて。いちばん効果が出る一部分だけを選んで」とAIへ伝えてください。仕事全体ではなく、その中の1工程だけを卒業制作の対象にして構いません。範囲を狭めるのは後退ではなく、正しい進め方です。

AIの提案が難しすぎて、読んでも意味が分からないとき。

聞いたことのない言葉が並んだ計画書が返ってきたら、そのまま次の1文を送ってください。「いまの説明は私には難しいです。中学生にも分かる言葉で、たとえ話を使って、もう一度説明してください」。それでも難しければ「この計画のうち、私が理解しないと困る部分だけを3つに絞って教えて」と続けます。分からないまま先へ進むより、言い直させるほうが早く着きます。

SAFETY

安全上の注意

本番の仕事へつなぐ前に、次の3つだけ確かめてください。

  • 実データはいきなり渡さず、数件のサンプルか、名前を伏せたもので試します。
  • 外部へ自動で送る仕組みは、最初は自分宛てにだけ送るようにして動きを確かめます。
  • 定期実行を仕掛ける前に、止め方を先に確認します。止め方が分からない仕組みは動かしません。

ここだけは人間がやる

AIに任せない

設計も実装計画も説明原稿もAIに任せられます。ただし、卒業制作では次の4つだけ、あなたが決めます。

  • どの仕事を渡すか — 何を任せて何を手元に残すかは、あなたの判断です。AIが勝手に選ぶことはありません。
  • 確認する工程の線引き — どこまで自動で進めてよく、どこから自分が見るのかを決めます。ここが卒業制作の中心です。
  • 外部へ出すものの最終承認 — 取引先や顧客へ届くもの、社内に広く共有するものは、あなたが目を通してから出します。
  • 契約と支払い — サーバーや外部サービスの申し込み、費用の上限を決めるのは、あなたの仕事です。

AIにこう聞いてみよう

ここまで来たら、あとは渡すだけ。下の文をコピーして、「(仕事の名前)」だけ自分の仕事に置きかえて貼ってみて!
AIへ入力する指示
私の「(仕事の名前)」を、AIに任せられる形に設計してほしい。

私は非エンジニアです。次の順で進めてください。
1. この仕事の工程を並べ、AIに任せる工程と私が確認する工程に分ける
2. 分けた結果をふまえて、実装計画をまとめる(必要なもの、手順、費用の目安、危ないところ)
3. まず1工程だけ小さく試す方法を示し、私が「進めて」と答えるまで待つ
4. 最後に、この仕組みを私が人へ説明するための原稿を3分ぶんで書く

実際にサーバーを契約するところまでは、今日はやりません。計画が完成すれば十分です。

仕事の名前が決まらなければ、「毎朝、必要な情報を集めて要約し、メールで送る仕組み」と書いて始めても構いません。

計画が完成したら、もうひとつだけ寄り道をおすすめします。この教材の自社AI活用診断です。会社のこと、いま使っているシステム、困っていることを入力すると、AIに任せられそうな業務、最初に取り組むとよい小さな自動化、そのために必要なデータ、想定されるリスク、そして試作の進め方までをAIがまとめてくれます。卒業制作で1つ任せたあなたなら、結果を読んですぐ「次はこれだ」と選べるはずです。利用にはログインが必要なので、まだの場合は先に登録しておいてください。

おめでとう。あなたはもう、AIに仕事を1つ任せられる人だよ。ここが修了地点。あとは診断の結果を見ながら、2つ目、3つ目と増やしていこう!

CHECK

確認問題

問題 1 / 3 未回答

卒業制作で最初に選ぶ「自分の仕事」として、もっとも向いているものはどれか。

卒業制作で最初に選ぶ「自分の仕事」として、もっとも向いているものはどれか。

問題 2 / 3 未回答

仕事を工程に分解したあと、人間が確認する工程として残すべきものはどれか。

仕事を工程に分解したあと、人間が確認する工程として残すべきものはどれか。

問題 3 / 3 未回答

卒業制作を小さく始めるときの進め方として、もっとも適切なものはどれか。

卒業制作を小さく始めるときの進め方として、もっとも適切なものはどれか。
ログインすると、回答した記録がダッシュボードに残ります

ログインしなくても、確認問題には何度でも回答できます。

YOUR WORK

自分の仕事へ置き換えてみる

入力する情報、実行する時刻、結果の届け先、人が確認する場面まで書くと、仕組みを設計しやすくなります。

PROMPT CARD

実務で使えるプロンプト

私の仕事を工程に分解してもらう
私の「(仕事の名前)」という仕事を工程に分解して、AIに任せられる工程と、私が確認する工程に分けてください。

私は非エンジニアです。次の順で進めてください。

1. この仕事がどんな流れでできているか、工程を順番に並べる
2. 各工程を「AIに任せられる」「私が確認する」「まだ判断できない」の3つに分ける
3. 分けた理由を、専門用語なしで1行ずつ添える
4. いちばん小さく試せる工程を1つだけ選び、その理由を説明する
5. 私の状況を知るために、必要なら質問を3つまでしてください

仕事の説明が足りなければ、勝手に決めずに聞いてください。
クリア!
COMPLETE

学んだことを、自分の言葉で説明できそうですか?

完了を記録すると、無料アカウントの学習ダッシュボードからいつでも振り返れます。

自社AI活用診断へ進む